理系の数学勉強法~基礎から難関大まで~

こんにちは、篠原塾でライターをしている加藤です。

今回は

「数学の成績が全然伸びない」

「数学だけが足を引っ張る」

「応用問題に手も足もでない」

「数学が苦手すぎて文転すら考えている」

と悩んでいる方に向けて記事を書いていきます。

以下では

数学の成績を上げるための考え方

基礎→共通テストレベルの勉強法

共通テストレベル→標準の勉強法

標準→難関大レベルの勉強法

の4点についてお話しします。

この記事を書いている僕は、

現役北大生で浪人し京大A判定を10回とって経験があります。

現役時代に京大模試で200点中15点だった数学は、浪人して最高114点になりました。

全く成績が安定しなかった数学でも最終的には偏差値70は安定させていました。

いくら勉強しても伸びない数学。正直諦めていました。

ですが、腹括ってもう一度勉強し直したら伸びました。

僕にできたのならあなたにもできます。

以下では数学を0から仕上げるやり方を解説しています。

では見ていきましょう。

1:数学は楽をする学問だと知る

「閃き」に期待する受験生は99%数学が苦手です。

受験生に「閃き」なんて誰も期待していません。ここがわからないと一生数学できないままです。

よくいるのが、「まずは青チャートで例題暗記してから、あとはなんとなく問題演習積めば受かるやろw」とか考えている受験生。彼らの末路は、なんとか偏差値が55〜60あたりまで上がったものの志望校には落ちてしまうというもの。以前の僕のことです()。これだけで受かるのであればみんな難関大にいきます。

数学を「なんとなく」やる受験生は、一生成績上がらないか才能だけで押し切るかの2択です。再現性のない受験勉強をしてしまうのです。こうならないためにも、以下のことを覚えておくと良いでしょう。

2点あります。

A:数学は楽をするための学問

結論から言うと、数学は楽をするために作られた学問です。

ざっくり言うと数学という学問は、もともと古代の頭のいい人たちが「もっと効率的に計算できないかな」「物理の計算をもっと簡単にできないかな」と考えた末に作った学問です。なので、問題を解くにあたっては、「なるべく頭を使わないで解く」のが最も合理的かつ数学者が求めるものなのです。

ですが、大半の受験生は難しい問題を解くときほど「閃き」を待っているように感じます。そして解けなかったときには決まって「運が悪かった」と言います。身に覚えがあるのではないでしょうか。

残念ながら、これでは試験場で再現性のある問題演習ができません。模試を受けるときすらも運に頼っていては、あなたの数学はギャンブルと同等のものになります。

しかし、本来数学はギャンブル的な科目ではありません。数学は「必然性」を持って問いに答え、たった一つの答えを探す科目なのです。そこに「偶然性」とかギャンブル的な要素は介入しないはずです。問題が解けたときは、「自分はこの手順で考えたからこの問題が解けたんだ!」という明確な意識を持っていることが理想になりますね。

少し難しかったかもしれませんが、数学は「頭を使わないで解く」を目的にして勉強を進めるべきだと思います。これではよく分からないと思うので、具体的にどういうことかを次の項目で説明します。

B:数学を解くとは手札を選んで戦うということである

数学力の高さは解法という「手札」の所持数で決まります。

前にもお伝えした通り、数学は「思いつき」の科目ではないからです。

数学を解くときのテンプレートは決まっています。

1.問題を読む

2.使う可能性のある解法を思い浮かべる

3.使えそうなものを全て試してみる(直感でいけるor典型問題は一発KO)

4.答えに辿り着けそうな解法を使って解く

5.計算、式変形をミスなくこなす

6.回答する

これが基本になっています。どんな問題に対してもこの流れで解くようにしましょう。「今回は難しそうだから思いつきで解くか〜」とかはなしですよ。必ず「思いつき」の要素をなくすようにしましょう。逆に自分がその場で解法を1から考えなければならない場合、その問題は諦めるのが吉ですね。さっさと飛ばして別な解ける問題を解く方が効率的です。

で、このアプローチ法を実現させるためには「テンプレの解法を知る」ことが必須になります。例えば次の二次方程式の問題。

例題)-5x+4=0を解け。

できますか?笑

ちなみに答えはx=1,4ですよ。

「簡単すぎるわ」と心の声が聞こえてきますね。確かにこの問題は基本中の基本なので、この記事を読んでいる皆さんにとっては簡単だったかもしれません。

ですが、答えが当たったかではなくどうアプローチしたかを考えてみて欲しいです。この問題の解き方はざっと思いつくもので3つあると思います。

A.因数分解

B.解の公式

C.グラフの利用

皆さんはおそらくAを選んでいると思います。というか、現実的なのはAです。Bは計算めんどくさくなるだけだし、Cは結局Aに帰着されますね(笑)。この他にも、「恒等式で計数比較」とかもあります。

-5x+4=(x-α)(x-β)

とおくやつですね。解と係数の関係の証明にも使われる考え方なのですが、これも自然ではありません。

今回はAで解くのが妥当だと思うのですが、もっと難しい問題だったらどうでしょうか。世の中には二次方程式の問題なのに「因数分解」や「解の公式」では解けないような問題もあります。そんなときにCの解き方(=グラフの利用)を知っていれば、他の受験生よりも少しだけリードできそうですね。

問題集の模範解答を読んでいると、「どこからそんな発想が生まれるんだよ〜泣」という場面に多く出会すと思います。「こんなの偶然思いついただけだ」と。

ですが上で紹介した発想を使えば、複数持っていた解法の中から選ばれたのがそれだっただけなのです。問題を上手く解く人はたくさんの解法を知っているからこそ、普通の受験生が思いつかないような解き方を簡単に使って解いてしまう。

これが偏差値の差であり、数学が苦手な人が「どうせ才能ないから…」と落ち込んでしまう原因でもあります。過去の僕も、「この解き方が思いつかないということは自分には才能がないんだ。ああ、数学の才能が欲しかったなあ」と何度も思っていました。

しかし、数学は「知識ゲー」なのです。自分がどれだけの数の問題を経験しているのか、どれだけの解法を身につけているのかによって問題が解ける確率が上がります。

A〜Dの解き方を知っている受験生XくんとAとBの解き方しか知らない受験生Yくんでは思考の幅が違うのです。仮に目の前の問題がCの解き方で解かねばならない場合、Cを知っているXくんだけが正解し、Cを知らないYくんが不正解になります。そしてYくんは「才能がないのかなあ」と”勘違い”してしまうわけです。

Cの解き方を使うべき問題は、Cの解き方を知らなければ解けません。当たり前の話です。なので、普段の勉強ではAとBの解き方だけでなくCの解き方を身につける勉強をするのがいいです。

数学の偏差値を上げたいなら、「思いつきに頼る」勉強は卒業して「手札を増やす」勉強にシフトしましょう。これだけで苦手意識が消えるかもしれませんよ。

以上の2点が数学を得意にするための準備になります。何度も言いますが、数学は「思いつき」の科目ではありません。自分が使える解法を地道に試し最適な方法を見つけ、それを使って答えまでなんとかたどり着く、という科目です。ここに偶然が介入する余地はありません。数学の問題で才能を使う場面は0.01%程度だと思っています。

なので、今これを読んでいるあなたがどれだけ数学に苦しんでいようと、地道に勉強していけば必ず成績が上がるはずです。以下で段階別にやるべきことを書いているので、ここから数学を伸ばしていきましょう。

2:基礎→共通テストレベルの勉強法

数学ができない人の特徴として、基礎が固まっていないというものが挙げられます。逆に数学が得意な人で基礎が疎かな人はそうそういません。最初の段階から気を抜かず丁寧に学習を進められる人だけが、数学で勝利を手にするのではないかと思います。基本ができずして応用は解けません。何事も始めが肝心です。気を抜かずに泥臭く勉強してみましょう。数学の完全初心者が共通テストで8〜9割解けるようになるまでの道のりは以下の通りです。

A:公式や定理を覚える

B:基礎の計算問題を極める

C:基礎レベルの問題で解法暗記

それぞれを具体的に説明します。

✔︎Aについて

(公式や定理を覚える)

まずは教科書に載っている公式や定理を覚えてしまいましょう。数学は登場する公式が多く覚えるのが面倒になりがちですが、しっかりと暗記していくべきです。いつその公式を使うか分からないわけなので。問われたらいつでも使えるように丸暗記してしまいましょう。

また、数学の公式や定理の証明は覚えるべきかという質問もあると思います。

結論から言うと、覚えなくてもいいです。なぜなら数学が苦手な人が読んでも頭がこんがらがるからです。簡単なものならサラッと読んでみてもいいですが、難しいものは読む必要ありません。難解な数式の解読に1時間掛けるくらいなら、単純な計算問題を20問解く方が何十倍も価値を持ちます。初心者の段階は、公式や定理の使い方をマスターすることを意識した方がいいでしょう。

数学を解く上で武器となる公式と定理は確実に押さえるべきです。

✔︎Bについて

(基礎の計算問題を極める)

武器を覚えたら今度は使い方を学びます。頭に叩き込んだ知識をテストで使うための練習をしていきましょう。ここでたまに「早速難しい問題解いてみようかな」という人がいますが、僕はオススメしません。この段階で難しい問題を解いても99%挫折で終わります。むしろ、驚くくらい簡単な問題を最速で解けるようにするべきだと思います。

簡単な問題を解くという作業は単調になりがちです。もう飽きたから次のステップに行きたいなと感じてしまいがちです。ですが、難しい問題を解けば解くほど「簡単な問題を素早く正確に解き切る力」の重要性がわかってくるものです。ここを根気強くやり切れるかでこれからの数学ライフが大きく変わると思います。丁寧にいきましょう。

問題は教科書のやつでいいと思います。新しい問題買ったりしなくてもいいので、教科書に載っている問題をこなしてみましょう。変に偏っていないので、わりと公式の使い方とかを網羅できると思います。この段階では解法とかあまり意識しなくてもいいので、脳死で解けるようになるまで練習しましょう。スピード命です!教科書の基本問題が完璧になった段階で偏差値50はいくのではないでしょうか。

✔︎Cについて

(基礎レベルの問題で解法暗記)

基礎的な計算問題がマスターできたら、解法暗記の作業に移っていきましょう。俗に言う「網羅系参考書」の出番です。

ここで「解法暗記」の重要性に触れておきます。

(時間ない人は読み飛ばしていいよ笑)

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最近はネット上でも「解法暗記」はかなり市民権を得てきたように思えますが、学校や塾の先生に聞くとまだまだ”反対派“が多いように感じます。僕はこの勉強法で偏差値を20近く上げているので信憑性はあると思うのですが、「解法暗記で成績が上がらなかった」「解法暗記は時間の無駄だ。理解を徹底しろ」という意見があるのも事実。これは無視できません。なので、僕なりに「解法暗記で成績が上がらない受験生」の特徴を考えてみました。大きく分けると2通りで、

1. そもそも解法暗記ができていない

2. 問題演習で覚えた解法を使う練習をしていない

があるのではと思います。1はただの勉強不足なので「青チャをもっとやり込め!」という話になりますが、2は勉強法のミスになります。イメージで言うと、武器をたくさん持っているのに使い方が分からないという状態なんですよね。例えば、三角関数の加法定理は覚えたけど試験で使うべきときに使えない、みたいな。これだと直接点数に結びつかないことになるので、「成績が全く上がらないじゃないか!」って話になるわけです。これは非常に勿体ないですね。なので、こういう人たちは解法を覚えた後に「覚えたものを使う」練習を意識してみるべきだと思います。例えば、問題を解いてて

…sin(α+β)

が出現したら、「あ、ここは加法定理を使って解くタイミングなんだな」と強く意識してといてみるとか。このくらいの意識づけで、どれだけ自分の”引きだし”から解法を持ってこれるかが変わると思うのです。”アンテナをしっかり張っておく”というイメージですね。こうすれば「解法暗記」で成績を上げることができるようになると思います。で、結局何が言いたいかというと、「解法暗記で成績は上がる!」ということです。なので、安心して解法暗記を頑張って欲しいなと思います。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

はい。話を戻します(笑)。

以下では、具体的にどう勉強するべきかについて書いていきます。

まず何を使うかというと、僕のオススメは『青チャート』です。基本的な問題から標準的・若干の応用問題まで偏りなく載っています。この本を上手く使うことができれば確実に成績を上げることができます。例題を中心に取り組んでいきましょう。

現段階ではまだ基礎の段階だと思うので、背伸びをしてはいけません。謙虚になって基本問題だけやりましょう。青チャートだとコンパス1~3をしっかりやるといいです。おそらくこれだけでも結構時間かかると思います。

具体的には、

コンパス1~2のみを2周→コンパス1~3を2周

という感じがいいと思います。

基礎→標準

という流れになります。王道ですね。他の問題集を使う時も同じだと思います。

また、注意点としては「1冊に絞れ」というところです。理解が深まらないからです。意識高めの受験生にありがちなのが「色んな参考書をやった方が知識ついて他の受験生よりもリードできる」という勘違い。僕も一時期この考えにハマりましたが、成績はマジで上がりませんでした。人間は繰り返し触れたものだけしか覚えられない生き物です。参考書に取り組むときは深く狭く取り組みましょう。安心してください。99%の受験生は青チャートを完璧にできていません。まずは目の前の1冊をボロボロにしてやりましょう。

少し話が逸れたかもしれませんが、結論「解法暗記を頑張ろう!」というものでした。たくさん自分の武器を増やしましょう。

以上が初歩の勉強法になります。ここまでの話を実践に移すだけで、共通テストで8〜9割取る力は身に付くと思います。数学が苦手な人はこういう「基本」をクソ真面目にやるのが嫌いです。そういう受験生は勉強してもある程度までしか成績が上がらず、第一志望に落ちてしまいがち。スタート段階が最も重要なので、ここから他の受験生に差をつけていきましょう。

3:共通テストレベル→標準の勉強法

共通テストで高得点が取れるようになったら、次は二次標準レベルを目指していきましょう。偏差値55〜65のレベルになります。二次試験の問題は共通テストと違って「1から考える」という部分を重視しています。なので問題を解く際に自分で考えなければならないことが多く、難しいと感じてしまいがちです。多くの受験生はこの「標準」というレベルになると挫折してしまいがちです。ですが、いくら考えることが多くなったとしても結局基礎の連続です。基礎が完成していればすぐ解けるようになると思うので、安心して勉強に取り組んでみてください。やることは以下の3つです。

A:標準レベルの問題集をやる

B:模試の復習をする

C:苦手分野をなくす

それぞれ説明します。

✔︎Aについて

(標準レベルの問題集をやる)

基本問題が解けるようになったら、それを使って応用問題が解けるかを確かめてみましょう。武器の使い方を確かめていく段階です。非常に重要です。

このレベルになると正直かなりしんどく感じるかもしれません。一筋縄ではいかない問題も多いです。ですが、どんなときでも「応用は基礎の積み重なりだ」という意識を忘れてはいけません。ただなんとなく「難しい」と感じて終わりにするのではなく、「どこがどう難しいのか」「なぜ間違えたのか」「どこで身につけた解法を使うべきだったのか」を考えるようにしましょう。これを繰り返すことで、身につけた基礎が難しい問題にも応用できるようになっていきます。

具体的な進め方は、

問題を15分考える→解けなければ参考書を見ながら15分考える→分からなければ答え合わせ

でokです。

いきなり実力勝負で解いてみるのではなく、今まで身につけた知識をどう使えば問題が解けるのかを考える方が重要です。ある程度慣れてきたら何も見ないで解けるように練習しましょう。

注意点としては、「偶然解けちゃった笑」というような演習にならないようにすることです。こういった勉強は試験で再現性のない勉強になるので、ギャンブルをするのと同じになります。時間が勿体ないのでやめましょう。寝てた方がマシです(笑)。

使う問題集としては、『良問プラチカ』『重要問題集』『標準問題精講』『青チャートのコンパス4~5』あたりがオススメです。どれも3周するとある程度理解が深まるようになるし、典型問題にも対応できるようになるのでオススメです。気に入ったものを1冊選んで極めてみましょう。

上手くいけば偏差値65は到達します。大学によっては数学を得意科目といってよい状態になりますね。ここが正念場なので気合入れていきましょう。

✔︎Bについて

(模試の復習をする)

ここまで来たら解ける問題が増えて楽しくなってくるかと思います。ですが、すぐさま模試の成績に反映されるかといえば、意外とそんなこともないのでは。「前よりは成績上がってるけど、なんか微妙だ」という状態の人はたくさんいると思います。僕が長い間その感覚に苦しめられていたので、気持ちは痛いほどわかります。

この状況を打破するために必須なのが、「模試の復習」です。これ、やらない人多いんですよね。なんか「復習」って前に進んでない感じしてやる気起きないんですよ(笑)。ですが、数学の成績を上げる上ではめちゃくちゃ重要です!つまらなくてもやりましょう。

模試の復習をするメリットは以下の通り。

良問を使って学習できる

弱点が見つかる

ミスの傾向がはっきりする

今後の勉強方針が決まる

模擬試験というのは各予備校が本気になって作った良問集になります。質が低いはずはありません。また、模試を解くときって普段の何倍も必死になって解くじゃないですか。なので、模試のときの自分は最も入試本番に近い自分になっているわけです。そう考えてみると、「なぜ普段の演習では復習するのに、模試の復習はしないのか」ということになるわけです。模試は自己分析ツールとしては最強なので積極的に活用するようにしましょう。

次に復習する際に意識すべきことをお伝えします。上から優先度順に並べました。

1. ケアレスミスの確認

2. 苦手分野の確認

3. 間違えた問題の確認&解き直し←ここまでで十分

4. 全体の解き直し

5. 解法暗記

模試を受けたら上から順番にこなしましょう。模試の復習をするときに意識すべきは「改善ポイントの探索」です。「なぜこの問題が解けなかったのか」「なぜここでケアレスミスしたのか」「次ここでミスしないようにするにはどうすべきか」と、模試当日の自分と照らし合わせながら考えを深めていきましょう。

よくある勘違いが、「模試で出た問題を覚えてやる!」というものです。これは模試復習の本質を知らない人の考え方ですね。はっきり言って、解法暗記は問題集の役目で、模試の役目は自己分析なんですよ。

もし時間があるなら模試の問題を覚えるという作業をしてもいいですが、基本は自分がミスした部分に注目して復習しましょう。次回の模試でも同じミスをするなんて勿体ないですよ!

また、僕が実践して効果があったのが「ミスまとめノートを作る」というものになります。これだけでミスの回数が2分の1くらいには減りました。偏差値70が安定するようになったのもこれがきっかけかもしれません。模試や普段の演習でのミスを全て1冊のノートにまとめて、模試の前に毎回見直すくらいはしていました。これをすると「自分はいつミスりやすいのか」が分かってくるので、変なケアレスミスは意識的に減らせると思います。できるだけミスしたときの状況から細かく書き込むのがポイントです。

模試を誰よりも賢く使いましょう。

✔︎Cについて

(苦手分野をなくす)

ある程度成績が伸びてくると、1〜2個ほどの分野が極端に足を引っ張っているのが見えてくると思います。この「苦手分野」は放っておくとあなたを不合格に導く存在になるかもしれません。これは早急に対策を打たねばなりません。直前期で焦ることにならないように早めに手を打ちましょう。

逆に苦手をなくすことで成績が急激に上がることも多々あります。苦手とは伸びしろのことです。得意分野で5点上げるよりも苦手分野で20点上げる方が楽です。効率的にも良いので、苦手を潰すことを優先しましょう。

具体的には、

模試で苦手分野の把握→その部分の網羅系参考書を1〜2周する

でいいと思います。

数学で苦手がある人は、結局基本が疎かな場合が多いです。大抵は問題集を適当にやっていた部分が苦手として現れるので、変に新しい参考書をやったりするのではなくこれまでの復習を重視していくといいでしょう。

苦手分野に本気で取り組める人は意外と少ないです。皆自分の弱点と向き合うのが怖いんです。ですが、ここで気持ちをグッと堪えて復習に戻れる人は早めに苦手をなくしてステップアップできます。苦手分野を潰して他の受験生を圧倒しましょう。

以上が標準レベルまでの勉強法になります。この段階では頭を捻らないといけないタイミングが多く、挫折する受験生も多く出てくる印象です。ですが、全ての問題は基礎の積み重なりで成り立っています。根気強く勉強すれば偏差値60は誰でもいけます。ここを乗り越えると楽になるので、地道な演習を積んでいきましょう。

4:標準→難関大レベルの勉強法

標準レベルができたら、難関大の数学にも挑戦していきましょう。ここまでくるとマジで難しい問題にぶつかることも多くなります。特に東大、京大、東工大の数学は化物級に難易度高いです。初手から分からないという現象が”頻繁に”起こります。正直嫌になります(笑)。

しかし、勝ち目がないわけではありません。北大、東北大、名大、阪大、九大レベルだと標準問題に少し毛が生えたくらいの問題が多いですし、東大、京大、東工大でも確実に解ける問題がわりと出題されています。数学が苦手な受験生でも努力のみで解決可能な問題は意外と多く出題されています。僕は現役時代に京大opで200点中15点しか取れませんでしたが、浪人して+99点の114 点を取るところまで到達できました。バカみたいに数学ができなかった僕でも、正しく勉強して難関大数学で戦えるようになっていたのです。つまりこの記事を読んでいるあなたにできないことはありません(笑)。

今数学に自信がなかったとしてもやり方次第では得意科目にできたりするので、泥臭く勉強していきましょう。やり方を以下に示します。

A:得意分野を作る

B:解法まとめノートを作る

C;過去問を解く

それぞれ具体的に説明します。

✔︎Aについて

(得意分野を作る)

難関大に挑戦するなら「得意」を見つけることも大切です。得意分野で点を稼げるようになると他の受験生を圧倒的に引き離すことができます。また、苦手な問題が出ても逃げることができるようになります。試験中に気持ちが安定するようになるので、ぜひ得意分野を作りましょう。

「でも自分は数学が苦手で得意なんてないよ(泣)」という人もいると思います。安心してください。僕もそうでした。そんな方にオススメなのが、数3を得意分野にしてしまうというものです。

「え?数3って一番苦手なんですけど?」って人もいますよね。気持ちはわかります。登場する式変形がごちゃごちゃしてるし、積分の計算とか見てるだけで気分が悪くなります。

ですが、それは他の受験生も同じですよ。僕の友達で数学が大得意で京大に受かった人ですら、「数3って計算めんどくて嫌だわ〜」とかぼやいていました。皆考えてることは同じなのです。僕も数3が苦手だったときはいつも計算ミスで失点してました。模試を受けるたびに落ち込んでいたことを今でも覚えています(笑)。

しかし、そんな僕も数3を訓練した結果模試の成績がかなり安定するようになりました。僕が数3を選んだ理由は以下の通り。

・1A2Bと比べて運が絡みにくい

・出題頻度が高い

・数式処理が速くなる

・覚えることが少ない

・意外と皆苦手

数3を勉強することはメリット満載です。特に「運が絡みにくい」のは大きな魅力です。例えば数Aの確率や整数・数Bの数列などは思いつかなければ終わりだし、毎回頭を捻らなければなりません。ここら辺を得意にしても簡単に水の泡になってしまう可能性が高いんですよね。逆に数3は「やり方が決まっている問題」が多いので、しっかりと演習を積めば確実に点が取れる分野になります。超オススメ。

とにかく、得意分野を見つけることは数学の成績を安定させることにとても効果的です。自信を持って解ける分野を1つでも見つけましょう。

✔︎Bについて

(解法まとめノートを作る)

難関大の数学に対応したいなら、使える解法をまとめたノートを1冊持っておくといいでしょう。演習していて使えそうな解法をまとめていき、気づきをその都度書き込んでいくようにします。

目的は、問題を速く正確に解けるようにすることです。問題を見た時に、「この問題では4つくらいの解き方が試せそうだ」と瞬時に判断できるようになります。これができるようになると、応用問題が安定して解けないという現象が減ると思います。実際に僕が作っていたノートの一部をお見せします。

このように

・解き方をまとめて

・気づきを書き足す

というノートを作っていました。

これを模試などの直前に確認するだけでも正答率は上がりましたし、演習のとき常に意識するだけでも数学の思考の幅が格段に広くなりました。手も足も出ないという問題が減って、毎回何かしら試しながら解くということができるようになります。現役のときから実践しておきたかったものです(笑)。

また、「自分だけで解法を研究するほど時間ないよ」って人も多いと思います。そんな人にオススメなのが、『世界一わかりやすい京大の理系数学』と『入試数学の掌握』です。これらは東大京大の受験生用に作られた問題集ですが、解説が恐ろしいほど丁寧。色んな場面で使える解法が分かりやすくまとまっているので、全ての受験生にオススメしたいです。『入試数学の掌握』は解説はとても分かりやすいですが、非常に難しい問題を扱っているので自分に残された時間と相談して判断しましょう。浪人生は最初のあたりだけでもかじっておくとかなり有益です。2冊とも解説の部分を読むだけでも価値があるので、チェックしてみるといいかもしれません!

✔︎Cについて

(過去問を解く)

ここがなんだかんだ重要です。難関大を受けるなら過去問の研究が命です。各大学ごとに傾向がかなり違うので、「なるほど。すべて理解した」って言えるまで研究しましょう。特に東大、京大、東工大を受けるなら過去問を最低10年やらないと土俵にも上がれません。自分の受ける大学についてはしっかりと分析しましょう。

過去問演習をすると決まったら、意識するポイントは以下の6つ。

①時間配分

②問題の傾向

③配点

④自分のミスの傾向

⑤苦手な分野

⑥最近の傾向

これらを意識すればとりあえず大丈夫です。これは数学以外の科目でも同じですが、「なんとなく過去問を解く」という作業はダメです。「なんで自分は過去問を解いているのか」を考えながら取り組みましょう。25年分解くことが目的になってはいけませんよ。

また、過去問を解くときは本番と同じように解くのが基本です。本番と同じ時間配分、解く順番、気持ちの整え方など、あらゆる部分で本番と似せる努力をしましょう。本番の出来はいかに練習を本番らしく行えたかに依存します。僕は正直ここが足りていませんでした(泣)。これを読んでいるあなたには第一志望に確実に受かってほしいので、気持ちを込めて言います。練習は本番のように!

正直、難関大数学はかなり精神的につらいです。初手から解けないと分かったときの絶望感は半端ではない。しかし、何度も言いますが「応用は基礎の積み重なり」です。どんな問題でも今まで身につけた解法を上手く使ってミスなく計算できれば確実に解けます。難関大であればあるほど、数学は大きな勝負ポイントになってきます。数学が圧倒的にできればそれだけで合格になることもあります。極めれば面白いのでぜひポジティブにチャレンジしましょう。

まとめ:数学の段階別勉強法

1:数学はギャンブルではない

2:初心者は基礎の徹底

3:二次レベルにいくなら武器の使い方を学べ

4:難関大は過去問研究と演習量

偉そうなこと長々と語っていますが、僕は以前とんでもなく数学が苦手でした。どれだけ勉強しても模試の成績が上がらない。どうせ自分なんてしょうもないやつだと落ち込んでいた日もありました。しかしそれでも諦めずに勉強したら偏差値70の世界ってやつを経験できました。数学は急に伸びる科目です。今伸びていなくても必ず伸びる可能性を秘めています。得意になるとそれだけで合格に近づける科目なので、できるだけ早い段階から数学に集中して取り組みましょう。

数学は少し勉強法を間違えると成績が全く伸びなくなる科目です。特に独学でやると何をすればいいか分からなくなり不安になりがちです。頭を使わなければならないタイミングも多いです。もし「数学がどうしても伸びない」「数学の演習で時間を使いすぎてしまう」「模試でなぜか点を取れない」などと悩んでいる方は、一度シノハラさんの無料電話相談を頼ってみてはいかがでしょうか。LINE電話で無料電話相談ができます。

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ありがとうございました!

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