共通テスト対策

こんにちは!京都大学1回生の河口です。今回は共通テストに関する記事を書いてみました。共通テストは受験生ならほとんどの人が受けることになる大規模な試験です。しかし昨年度に第一回が行われたばかりの新しいもので、過去問の数も少なく対策に不安がある人も多いかと思います。この記事では各科目の傾向からおすすめの教材まで紹介していくので、これを読んだら共通テストに向けてどのような対策をすればよいかが見えてくると思います。自分が受験した科目についてのみ書いたので、理科社会については全科目を書けていない点はご了承ください。

国語

制限時間は80分で、現代文2つ、古文漢文各1つの計4つの大問から構成されます。それでは各大問ごとに細かく見ていきましょう。

まず、大問1についてです。過去のセンター試験では主に評論が出題されておりましたが、共通テストのプレテストでは実用文が出題され、グラフや表の読み取りの問題も追加されました。しかし第一回の共通テストではセンターと同様の評論が出題され、表やグラフも見られませんでした。しかし今後出題される可能性は高いため、予想問題などで慣れておいてください。問一では漢字が出題されます。同じ読みをする漢字の区別をつけておいてください。他には下線部の内容説明などが頻出です。選択肢が絞り込めないときは、文の要素をいくつかに分解して本文と矛盾がないか確かめてみましょう。問5では、新傾向として本文を読んだ生徒が作成したノートの空欄を埋める問題が出題されました。本文の内容がしっかりと理解できていないと取れない問題です。短い時間で本文を理解できる練習をしておいてください。

第2問は小説の問題でした。問一は表現の意味を問われる問題です。普段見聞きする言葉も多いですが、定義された意味が意外に分かっていないことも多いと思いますのできちんと対策をしておきましょう。他には登場人物の感情や内容に関する説明問題が出題されました。これは過去のセンター試験とほとんど変わりがないので過去問で対策をしていきましょう。問六は新傾向の問題で、本文に関しての批評が資料として載せられ、それを踏まえたうえで答える問題でした。おそらく今後も様々な新傾向の問題が出題されるかと思います。そこで苦戦してもいいようにそれまでの通常の問題をなるべく早く解き終えることを意識した方がよいと思います。

第3問の古文は栄花物語から出題されました。登場人物の人物関係図も書かれていたのは特徴的でした。文法問題は出題の仕方が変わり、難易度が上がったかと思います。センター試験よりも文章全体の理解が必要になったように感じます。問五は和歌の問題でした。本文に絡んだ別の文章を踏まえたうえで答えなくてはいけませんでした。和歌中の表現を踏まえ、和歌の意味をとらえる必要があり難しかったかと思います。

大問4は漢文でしたが、問題文が漢詩と通常の漢文からなる新しい形式でした。基本的な単語、文法事項も問われたので暗記は怠らないようにしてください。いくつか新傾向の問題が出されましたが、本文の内容がしっかりと理解できていれば正解できる問題でした。本文の難易度もそこまで高くなかったため比較的易しい問題だったかと思います。

全体的に見て、プレテストと出題形式に少し変化があり、今後どのような問題が出題されるかが分からないです。受験生の中には他の科目に時間がかかってしまい国語の対策がおろそかになってしまう人が多くいます。しかし本番に見たこともない問題が出題されて混乱してしまうと大変です。国語は一問の配点が高く一つのミスが致命的となります。過去問、予想問題にたくさん触れてしっかりと準備をしたうえで試験に臨んでください。

それではおおまかな勉強法について書いていきます。基本は学校の授業や課題をメインに学習を進めていくことをおすすめします。古文単語や漢文の文法についても同様です。さらに勉強をしたい、という人は古文の対策をしていきましょう。古文上達という参考書が使いやすいです。基礎編は文法事項も細かく説明されており、古文が苦手な人や勉強を始めたばかりの人に最適です。読解と演習56の方はもう少し難易度が上がりますが良問が多く、解く価値のある一冊です。

高3の夏あたりからは過去問や予想問題を解き始めましょう。おすすめの問題集は駿台の共通テスト対策問題集です。試行調査や予想問題が多く載っており、新傾向になれてお

くためにぜひ解いてほしいです。

数学

 数学は数学1Aと数学2Bの2つの試験に分かれています。解答時間は1Aが70分、2Bが60分と変則的なので注意してください。過去のセンター試験よりも思考力が問われる試験になり、どちらも難易度は上がっています。まずは1Aから見ていきましょう。

 第一回共通テストの数学1Aの出題内容について見ていきます。第1問は二次方程式と図形をメインとした問題でした。しかし様々な分野と融合した問題もあり、幅広い対策が必要になります。大問2ではプレテストに見られたような、現実の事柄について数学的な考察をする、という問題が出題されました。解答中に出てくる式の意味を理解してどのように利用するのかがポイントになると思います。またデータの分析は都道府県別の産業の就業者割合に関するグラフを読み解いていく問題でした。学習内容についてただ知識を持っているだけではなく、それをしっかりと理解できていないと解けない問題でした。第3問~第5問は選択問題で、この中から2つを自由に選んで解きます。第3問は確率、第4問は整数、第5問は図形の問題でした。確率において生徒同士の会話が書かれているなど、問題文が増加したところもありました。第5問では文章に関する正誤問題が出題されましたがここでは特別大きな変化は感じられませんでした。

 次に数学2Bの問題についてです。大問1は三角関数、指数関数、対数関数の問題でした。ここでも生徒同士の会話がみられるなど、問題文の形式に変更がありました。解答のためのヒントも書かれていたので、しっかりと目を通すようにしてください。余弦を用いて合成する問題が出題されたのは特徴的でした。僕が見た中では初めてです。大問2は微分積分を中心とする問題でした。適当なグラフを選ぶ問題が2問出題されました。第3問は確率分布、第4問は数列、第5問はベクトルの問題でした。これも1Aと同様に選択問題ですが、ほとんどの受験生は数列とベクトルを解くかと思います。数列は等差数列と等比数列の漸化式に関する問題でした。比較的誘導が親切でした。ベクトルは正十二面体についての問題でしたが、基礎的なことが分かっていれば解きやすい問題でした。

 どちらもプレテストよりはセンター試験よりの問題でした。とはいえやはり思考力が重視されるようになり、ただ計算ができるだけでは高得点が取れないテストとなりました。思考力をつけるためにはとにかく理解が必要です。どうしてその公式が成り立つのか、どうしてそのような解法をするのか、などに疑問を持ち解決をしていってください。また思考力が十分にあってもそれを生かすには考える時間が必要です。基礎計算を速く正確にできるようにもなっておいてください。 まず勉強をしてほしいのが青チャートです。基礎レベルの問題から少し難しい問題まで網羅的に収録されており、これ1冊を完璧にするだけでかなりの力がつきます。問題数はとても多いですが、何周も繰り返し勉強して問題を頭に叩き込んでください。

予想問題としておすすめなのはZ会の共通テスト実戦模試です。新傾向対策がしっかりでき、問題の質もとても高いです。しかし難易度はかなり高く、思考力がついてからでないと苦戦するでしょう。過去問などで十分学習を積んだ後取り組んでください。

英語リーディング

 英語は全科目の中で最も出題形式が変わった科目です。発音やアクセント、並び替えや文法問題がなくなり、すべて長文形式の問題となりました。また、設問もすべて英語で書かれています。制限時間は80分で大問は6つです。

 それでは具体的な出題内容について見ていきましょう。まず大問1のAではスマホ上の英語でのコミュニケーションが問題文でした。おそらく実用的な場面で英語を用いるためでしょう。Bでは英語のウェブサイトを見て解答する問題です。簡単な表も載っていますね。問3では料金の計算問題が問われました。文章を読んだうえで簡単な計算をして解答する設問です。第2問のAは学校のバンドの大会での点数や審判員の批評をもとに解答する問題でした。文章を踏まえたうえで選択肢から事実または意見であるものを選ぶ設問がありました。その文が主観的なのか客観的なのかを見極めるには国語力が必要ですね。Bではメール上の議論を読んで答える問題が出題されました。第3問AはQ&Aの文章と表をどちらも考慮しないと解けない問題が出題されました。Bの問題文はニュースレターで、出来事を並び替える問題がありました。第4問は少し難しい問題です。英文だけでなく時刻表やグラフも絡んでくる問題で、答えが直接書かれていません。英語の情報を処理する技能がより必要です。大問5からは問題文が2ページになり、長文が苦手な人は苦戦するでしょう。適切なタイトルを選択するなどの理解力が問われる問題が複数出題されました。大6問は文章自体が少し難しく感じる人もいるかもしれません。Aは英語の記事を読んだうえでポスターの空欄を埋めるという形式でした。ポスターは記事の構成をまとめたものになっており、論展開を把握しながら英文を読めたかどうかで点数が変わったでしょう。Bの方では甘味料に関する長文が出題されました。一番最後の問題ということもあり、簡単ではない問題でした。英文を読むスピードが遅い人だとここで十分な時間を使えなかったと思います。

 全体を通してのポイントは速読と精読になります。センター試験と比べても読む英文の量はかなり増えました。友人のなかにも最後まで解ききれなかったという人がいました。速く、正確に英語を読み取る力を身につけましょう。とにかく毎日英語に触れることが必要です。対策がしっかりとできていれば安定して高得点が期待できる科目なので、皆さん十分な準備をして臨みましょう。まずは基本の単語と文法をしっかりと固めることからです。

 単語帳は速読英単語をおすすめしておきます。写真は上級編ですが、必修編で十分な単語力が身に付きます。この単語帳をすすめる理由は、収録されている単語が使われた英語長文が載っていることです。ただ単語の意味を覚えるだけでなく、実際に英文の中でどのような使われ方をするのかも知ることができます。さらにその長文は音声付のため、リスニングの勉強にも用いることができます。

 速読を鍛えるために勉強してほしいのが英文解釈の技術70という参考書です。重要な文法を含む2~3文程度からなる文章を和訳していくという問題が70載っています。これを解いたあと、解説をみて文構造を理解してください。それからその文構造を頭で再確認しながら30回音読をします。何度も反復をすることで頭に定着し、今度同じような文章と出会ったときに文構造を掴むのが速くなります。また、より速く英文を読むためには英語をいちいち日本語に直すことなく英語のまま理解することが必要になります。それも意識しながら音読するとさらに効果的です。

英語リスニング

リスニングは新しく共通テストになり配点が増加した科目です。リーディングと同様の100点満点になり、重要性が増しました。また英語が1度しか読み上げられない問題も出題されるようになり、難易度も上がったと言えます。リスニングは対策を疎かにしがちな科目ですので、これを機にしっかりと時間を取ってもらえたらと思います。

こちらもリーディングと同様に第6問まで存在します。第1問Aは英語を聞いてその内容と最もよく合っている選択肢を選ぶ問題でした。Bは読まれた英語と最もよく合う絵を選ぶ問題で、どちらも易しい目な問題でした。大問2は英語の対話を聞いた後に読まれる問いに対する解答を選択する問題で、これも難しい問題は特にありません。ここまではなるべく全て正解しておきたいところです。第3問からは音声が1度しか読まれなくなります。ここも対話に対する問いの答えをマークする問題ですが1度しか読まれなくなる分英語を正確に聞き取れる力が要求されます。第4問のAは音声を聞いたあとグラフを埋める問題でした。Bでは4人の人物が英語を話し、日本語で書かれた条件を踏まえて最も適切な人を選ぶ問題でした。この2題は比較的難しくない問題のように感じました。高得点を狙うなら落とせない問題です。大問5は英語を聞き、ワークシートを埋める問題です。読まれる英語の量がかなり多く、メモをとるなど工夫をしないと記憶できないかもしれません。個人的には一番難しい問題でした。音声全体を踏まえた上でグラフも読み取らないといけない問題も出題されました。第6問Aは2人の対話を聞き2つの設問に答える問題でした。Bは4人の会話を聞いた後条件に該当する人数を選択する問題でした。会話に参加する人数が多いため、今誰が発言しているのかを理解しながら聞かなくてはいけません。また会話も細かい部分まで理解できないと正解が難しい問題で難易度は高かったです。

後半の問題は一回しか音声が流れないため、事前に選択肢や条件などを把握しなくては解答ができなくなります。音声を聞く前に時間は多少くれますが、それでも間に合わないこともあり得ると思います。そのため、最初の方の問題も一度だけ音声を聞いて解答し、余った時間で後半の問題の準備をしていく、というのがおすすめです。とはいえ初めの簡単な問題を落としてはいけません。まずは解きやすい問題を確実に正解することを目標にしてください。ちなみに選択肢の英文を速く読むのにここでも速読が役立ちますね。リスニングはCDに従って進んでいく試験のためどこかで解答に迷いすぎてしまうと音声に置いていかれてしまう危険があります。5秒考えても分からない問題は勘で選ぶようにする、というように自分の中でルールを決めておくといいですよ。

勉強法としては、まずは単語の読み方を抑えることからです。単語を勉強するときに必ずCDなどで読み方を確認しましょう。その次にやってほしいのは、問題集の文章の音声を聞くことです。シャドーイングも効果的ですね。速読力の向上も期待できるので効率的です。あとはひたすら予想問題に取り組むことです。最初は高得点が取れないかもしれませんが、だんだんと時間の使い方もうまくなり点数が上がってきます。間違えた問題はスクリプトを見ながらもう一度聞きなおすようにしてください。

世界史B

制限時間は60分で大問5つからなる試験です。今回はコロナによる学習の遅れを考慮したためだと思われますが、現代史はあまり出題されませんでした。そのため次回以降で出題される確率が高いため特に意識して対策をしておいてください。

第1問は資料を中心に作成された問題で、Aでは司馬遷の「史記」、Bではマルク=ブロックの「歴史のための弁明―歴史家の仕事」に関連して出題されました。資料の内容を踏まえて答える問題が新傾向として出題されました。第2問は貨幣がテーマの大問でした。グラフを読み取る問題や知識をもとに考察する問題がありました。大問3は文学者やジャーナリストの作品に関する問題でした。ここでも資料の読み取りや考察を必要とする問題が複数出されました。第4問国家や官僚の文書を資料とした問題でした。国の位置を地図上から選択する問題が出題されました。資料を古いものから正しく順番に並べられたものを解答する設問もありました。第5問は旅と歴史をテーマにした大問でした。難易度は少し高めだったと思います。

 世界史に関してもやはりセンター試験に比べて思考力を重視する問題が増加しました。ただ知識をもっているだけでは高得点は取れなくなり、知識をどう生かすかがポイントになりました。予想問題を解いて感覚を身につけておきましょう。また知識だけで解ける問題も出題の仕方が様々で、重要語句だけではなく時代背景や年号、歴史の流れや文化史、そして地図など、幅広く暗記をしなくてはいけないため注意してください。

まず使ってほしい参考書は世界史の実況中継です。全4冊からなるシリーズで、1冊もかなり厚いためボリュームがあり大変そうに見えるかもしれません。しかしその分細かく書かれており、知識はこれで十分得ることができます。また通史が丁寧に解説されており、出来事同士の因果関係もよくわかります。世界史の勉強に何を買うか迷ったらとりあえずこれを買っておけば間違いないです。

 世界史の勉強をしているといろいろな国や地域を交互に学ぶことになり、頭で整理できず混乱してしまうこともあると思います。そのような場合に役立つのがタテから見る世界史という参考書です。国、地域ごとに情報が整理されているのでとても便利です。また地図も載っており地理についても勉強がしやすいです。

倫理政経

 次は倫政についてです。制限時間は60分で大問は7つです。

 早速ですが第一回共通テストの問題を見ていきましょう。大問1~4までは倫理の問題です。第1問は源流思想に関する問題でした。資料の空欄を埋める問題が複数出題されています。世界史と同様に資料を読み取らなくてはいけない設問もありました。第2問は日本思想がテーマでした。幅広い分野から出題されました。大問3は西洋近現代思想関連でした。ルソーの言う良心の在り方について、資料を読んだ後身近な事例に置き換えたときに適切なものを選ぶ問題が出されました。理解力が試される設問だったと思います。少し長いリード文と会話文をもとに解答する問題も出題されました。第4問は青年期と現代社会に関する大問でした。1ページほどの会話文の内容が後の設問に絡んでおり、読解力も必要だったかと思います。第5問からは政経の問題でした。大問5は政治分野からの出題で、資料の読み取りが難しかったかもしれません。選択肢が7つあり、消去法では正解できない問題もありました。また時事問題も出題されています。第6問は経済分野に関する問題でした。計算問題が出題されました。表が絡む問題も複数ありました。第7問は日本の国際貢献がテーマの大問でした。問2は応用力が試される難問でした。

 倫政についてもやはり暗記だけでは不十分で、思考力が要求されるようになりました。また、重要語句についてもその言葉を知っているだけではなくその意味まで理解しなくてはいけません。

 それでは具体的な勉強法について触れていきます。まずは基本の暗記からですね。おすすめの参考書は倫理の点数が面白いほどとれる本、政治経済の点数が面白いほどとれる本です。写真はセンター試験用のものですが、共通テスト用のものを購入してください。倫理と政経が1冊にまとめられたものもありますが、その分省いてしまっているところが多いため別々で買うことをおすすめします。この参考書は説明が分かりやすいところが特徴です。またセンターの過去問もところどころに載っており、覚えた知識をアウトプットすることができます。これを3周ほどすれば知識量はかなりのものになるのではないでしょうか。ちなみに倫理の場合用語は聞きなれない難しい単語が多いですが、マーク式のテストのため完全に覚える必要はありません。例えば僕は、思想家とそれに関連する用語の頭文字でゴロを作っていました。少し楽をして覚えるというのはとても大事なことです。今ではYouTubeで勉強のサポートをしてくれる動画がたくさんあります。それらを活用するのも良いですね。

 暗記が終わったら演習をしていきます。倫政でもZ会の共通テスト実戦模試はおすすめです。新しい傾向に合わせて問題が作成されており、これを解けばかなりの力が付きます。実際の演習では持っている知識では解けない問題にも遭遇します。その都度解説を読み分からなかったところを覚え、知識の穴を埋めていきましょう。

生物基礎

 大問は3つでもう一つの科目と合わせて60分の試験です。それでは問題について見ていきましょう。

 第1問は生物と遺伝子に関する問題でした。Aの問3は光合成または呼吸の反応を示す模式図の空欄を埋めるという問題で、光合成と呼吸に関する基礎知識を踏まえて考察しなくてはいけませんでした。Bの問5は計算問題でした。第2問では生物の体内環境の維持について問われました。グラフが絡む問題が多かったです。第3問は生物の多様性と生態系がテーマでした。考察問題が多く、思考力が試されました。

 基礎的な知識を問う設問が各大問に少なくとも1つは存在しました。まずはそこを確実に取っておきたいです。他は知識を生かして考察をする問題がほとんどとなりますが、生物基礎の場合そのバリエーションもそこまで多くなく、過去に解いた問題との類題が出題されやすいです。勉強をする際はたくさんの問題に触れるよう意識してください。

 それでは勉強法についてです。まず暗記用には倫政と同様に生物基礎の点数が面白いほどとれる本をおすすめします。ただ暗記事項がまとまっているのではなく、覚えやすいように工夫が施されています。またアウトプット用の問題も載っており使いやすいです。生物基礎では細胞小器官の形なども覚えなくてはいけませんが、この本には絵や図もたくさん使われているので安心です。

次は演習用の参考書です。先ほど説明した通り、理科基礎では類題が出題されやすい傾向にあるため、社会科科目以上に演習量を増やしてください。そのため過去問や予想問題を取り組む前に別の教材を勉強することをおすすめします。旺文社の共通テスト実戦対策問題集と河合塾のマーク式基礎問題集は使ってみてとても勉強になりました。どちらも自分が実際にどれほど暗記ができているのかを知るには最適です。質の高い問題が多数載っており、経験も積めます。

予想問題ではZ会の共通テスト実戦模試がやはりおすすめです。他の科目でも説明している通り、思考力を鍛えるにはこれが一番です。僕は他にも代ゼミの共通テスト実戦問題集を解きました。問題の難易度は易しいので、Z会の方を解く前に使ってみるといいですよ。また試行調査も収録されています。他にも時間があればセンター試験の過去問にも取り組んでみてください。

 化学基礎

 大問は2つで、もう一方の科目と合わせて60分の試験です。

 大問1は小問集合でした。センター試験とそこまで変わりは見られなかったです。幅広い分野から出題されるのでしっかりと対策をしておきましょう。第2問は陽イオンに関する実験の問題でした。考察力が必要な難しい問題もありましたが、暗記だけで正解できるような基礎的な問題も出題されました。

 一部高難易度な問題が出題されましたが、基本問題も多く出題されており、しっかりと勉強をしてきていれば高い点数が期待できる問題だったかと思います。試行調査では出題形式がかなり変化した印象を受けましたが、今回の試験はセンター試験と大差のない問題でした。今後また傾向が変わる可能性もあるので一度試行調査には触れておいてください。  次におすすめの参考書を紹介していきます。まずは化学基礎の点数が面白いほどとれる本です。こちらは共通テスト用のものを購入しました。このシリーズは本当にいいですね。特徴は他の科目と同様で、解説が丁寧かつアウトプット用の問題が収録されているところです。問題は他の科目と比べて実戦的なものも載っており、手を焼く問題も少しありました。もう一つ暗記用の教材でおすすめなのが、坂田アキラの化学基礎の解法が面白いほどわかる本です。僕は中学から理科が苦手で、特に化学にはかなりの苦手意識を持っていました。それを取っ払ってくれたのがこの参考書です。形式としては先に挙げた参考書とあまり変わりはないですが、より楽しく勉強できるのがこの本の特徴です。化学基礎が苦手な人でも学習しやすい参考書なので気になったら調べてみてください。購入するのはどちらか1冊で十分です。これも3周ほどしてください。ここで暗記をしっかりとしておきましょう。molに関する問題など、化学基礎は計算問題が非常に多いです。同じ問題を何度も反復して解き方を頭に叩き込んでください。

化学でも類題は非常に出題されすいです。そのため演習もたくさん量をこなしてください。基本は生物基礎と同じものをおすすめします。旺文社の共通テスト実戦対策問題集と河合塾のマーク式基礎問題集化学基礎ですね。この2冊を仕上げればかなりの実力に達していることでしょう。

最後に予想問題集の紹介です。これも生物基礎と同様にZ会の共通テスト実戦模試と代ゼミの共通テスト実戦問題集です。僕が高3のころはこのZ会の教材は転売の対象となってしまい店頭の在庫がほとんどなく、入手が困難でした。今年は普通に購入できることを願っています。

皆さんここまで読んでくださってありがとうございました。共通テストはおそらく今後も試行錯誤しつつ問題が作成されていくため、傾向が変わって新しい形式の問題が出題されることもあると思います。そのため過去問や試行調査、予想問題など様々な問題に触れておきましょう。また、応用力をつけておくことも大切です。そのためにすべきことはとにかく理解をすることです。普段勉強をしていて生まれた疑問をそのままにすることなく、必ず納得ができるまで粘ってください。面倒くさいと感じるかもしれませんが、それをコツコツ積み上げることで最終的に大きな差となって現れます。

 本番は一発勝負のためかなり緊張するでしょう。そのため当日その緊張を吹き飛ばすくらいの自信をもって臨めるよう、今からしっかりと準備をしておきましょう。それでは頑張ってください!

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