世界史の勉強法とおすすめの参考書

こんにちは!京都大学経済学部1回生の河口です。これまで科目別に勉強法と参考書について話してきましたが、いよいよ今回が最後の世界史となります。世界史は友達と問題を出しながら勉強もできるので割と好きな人が多いかと思います。たまにガチ勢もいますよね(笑)。世界史はとにかく覚える量が多く、様々な国が絡んできて整理をするのにも苦労します。だからこそ世界史の勉強は楽しみながら行ってほしいです。興味のあることは人間自然と頭に入っていくものなので。歴史の裏事情や面白エピソードを検索してみるのもいいですよ!以下いくつかのテーマに分けて書いたので志望する大学の傾向に合わせて必要なところを読んでください。

  •  単語の暗記

世界史の基本は単語の暗記です。暗記の際はよく紙にたくさん書いて覚える人がいますが、僕はあまりおすすめしません。もちろん全く書くなと言うつもりはありませんが、世界史の単語数はかなり多いため時間もかかるし手も疲れます。おすすめするのは赤シート等を活用してアウトプットの回数を増やすことです。いったん暗記をした場合、一晩おいて本当に覚えられているかどうかテストして確認しましょう。ここで分からないところがあったらチェックしておき、正解できるまでテストを繰り返しましょう。土日には1週間で覚えたものをすべて総復習しましょう。また、それとは別に定期的に復習をするのを忘れないでください。言うまでもないですが、一度覚えても時間がたつと忘れてしまいます。模試の前、長期休暇などにこれまで学習したところをテストしてみましょう。赤シートで隠すだけなのでそこまで時間はかからないはずです。僕は学校で配られた穴埋めシートを黄色ペンで埋め、赤シートで隠せるようにしていました。他にも一問一答用の参考書もおすすめです。問題文が書かれているので、単語だけでなくその説明まで同時に覚えられます。

  •  歴史の流れを理解する

いわゆる通史のことですね。記号問題や論述問題はただ単語を覚えているだけでは点が取れません。出来事の背景や起こった年代までも知っている必要があります。一問一答しか問われない場合でも流れが分かっていることでより単語の理解が深まるというメリットもあります。基本的には授業で教科書を用いて学習するところですが、教科書単体だけだと分かりづらく、教員の指導力次第で理解に差が出るかと思います。おすすめの参考書を3種類紹介するので、自分で勉強しようという場合は参考にしてください。

一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書

一時期軽くブームになったような気がします。世界史の勉強を始める、または教科書を読んでも流れが全く掴めない人におすすめします。分かりやすく解説するために単語や出来事を限界まで減らしているため、知識量としては物足りません。ただこれを勉強したら誰でも世界史のおおまかな全体像が理解できるようになります。読み手の世界史への関心を高めることも意識しており、楽しく勉強ができるという点でもおすすめの1冊です。

タテから見る世界史

通常教科書や多くの参考書には古代のことから現代のことまで順番に書かれています。そのため東洋史をやったと思ったらいきなり西洋史に移る、というようにどんどん学習する地域が変わっていくため非常に混乱しやすいです。そこをカバーしてくれるのがこの参考書です。国(一部は地域)ごとに歴史の流れがまとまっており、整理がしやすいです。地図もついており、赤シートを使う暗記用の付録も挟まっています。模試直前などに苦手な分野だけ復習する際にも使えますね。注意点としては省略されてしまっている部分が多いことです。見やすくまとめている分ここに関しては仕方ありません。先の参考書と同様、これ1冊では通史が完璧にはなりません。教科書や他の参考書と併用して使ってください。また、時代ごとに出来事を整理した「ヨコから見る世界史」という参考書も発売されているので興味があれば見てみてください。

世界史B講義の実況中継シリーズ 僕がつかった世界史の参考書の中で最も役に立ったのがこの参考書です。通史を学ぶ際に必要な要素はすべて備わっています。とても分かりやすく解説されているのに加えて面白い(笑)。他の2冊と違い省略されているところもなく、むしろ教科書に書かれていないところまで載っていたりします。欠点としては全部で4冊のためかさばることと購入にお金がかかることでしょうか。ただしこれには重要事項がまとめられた付録がついており、暗記にも使えます。買って絶対に損することはないので、まずは試しに1冊購入してみてください。

  • 論述力を磨く

二次試験で論述が出題される大学を志望する場合はぜひ読んでください。論述は苦手なイメージを持つ人も多いと思いますが、しっかりと対策をすれば点数が取れるようになります。まず必要なのは用語の暗記と流れの理解です。ここが完璧になってから論述の勉強を始めましょう。60字程度までの短めな論述の場合、問われる出来事、用語に関する知識をいくつかを思い出し文にすれば大抵の問題は解くことができるでしょう。イメージマップを作るなど、連想しながら知識をつなげていくとよいです。さらに長い字数の論述の場合、複数の国や出来事が絡んだり、歴史的経過について問われたりすることが多いです。ここではより流れの理解力が問われることになります。対策のひとつとして、問題演習を通じて知識を深めていくとよいです。世界史の論術の場合、問われやすいところというのがある程度決まっています。例えば東洋史だと中国の政治体制や科挙に関する知識などが問われやすいです。初見で問題が解けなくてもかまわないので、解説を熟読して次に似た問題を見たときには解けるように準備しておいてください。ただし難関大の場合は見たことのない問題や細かいところを聞いてくる問題が出題されることもあります。そのときは単純に知識勝負となります(笑)。その場合でも知識を一つずつ独立させて覚えるのではなく、つなげて覚えるのは効果的でしょう。この点は普段から意識してほしいです。

僕が使った参考書はこの世界史の論術トレーニングという教材です。載っている問題数がかなり多く、様々な字数制限の問題を解くことができます。解説もとても詳しく、赤シートで重要用語を隠せるのも便利です。

論述の勉強は3年のなってからで十分間に合います。それまではしっかりと知識を身に着けてください。

  • 演習

演習用の参考書としておすすめなのが実力をつける世界史100題です。一問一答と空欄補充、短文記述がメインとなっており、2次試験用の練習問題として用いることができます。解説も丁寧に書かれていますね。過去問については時間配分や出題形式を覚えるために数回解くだけでいいのかな、と個人的には思っています。あとは論述など苦手な分野だけを解くくらいで十分ではないでしょうか。基本的にこれまで出題されたものは再び出される可能性は低いのであまり効率的ではないと思います。ただし出題傾向については知っておいてください。過去問をあまり解かない分予想問題についてはできるだけこなした方がいいと思います。オープンや実戦模試の過去問、そして試験直前に販売される大手予備校の予想問題ですね。僕が京大を受験した年、京大実戦で出題された問題ととてもよく似た問題が論述で実際に出題されました。意外とこのようなことも起きてしまうんです。もし類題が出題された場合は大きなアドバンテージになるのでなるべく解いておくことをおすすめします。

世界史に才能は関係ありません。努力と点数が比例する科目です。だからこそこの記事を読んでくださった皆さんには世界史で確実に高得点を取ってほしいと思っています。あと大学入ってからも話のネタになるときもあります(笑)。

 世界史の暗記は短時間でも行うことができます。隙間時間を有効に活用して勉強をしましょう。それでは世界史を楽しんでください!

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