一橋受験対策 英数国の傾向と対策

皆さんこんにちは!篠原塾の卒業生で現在一橋大学商学部に通う河崎です。

今回は、一橋の英数国の傾向と対策について話していこうと思います。

特に英数に関してはどの学部でも配点が高い傾向があるので、まずは英数をしっかり勉強することをお勧めします。この2科目に比べて優先度が低い国語ですが、最低限このブログに書くことはしておくことで他の受験生と十分に戦えると思います。

このブログでは、

英語の傾向と対策

数学の傾向と対策

国語の傾向と対策

の順番で書いてあります。では早速、英語の傾向と対策から見ていきましょう。

英語

基本情報

一橋の英語は120分で、大問5題構成となっています(2020年は4題でした)。大問別にどんな問題が出るかというと、大問1・2では長文問題、大問3では文法問題(2020年はこの大問がありませんでした)、大問4では自由英作文、大問5ではリスニング問題が出題されます。大問別に傾向と対策を詳しく見ていきましょう。

大問1・2 長文問題

傾向

大問1・2では長文が出題されます。内容としては環境問題や政治経済、グローバル化など幅広く、現在世界中で起こっている物事が取り上げられます。本文の難易度ですが近年易化傾向にあると言えます。したがって、基本的な単語や文法をしっかり押さえておくことが非常に大切となってきます。

問題としては主に、和訳、内容説明、記号問題が出題されます。和訳の難易度は易しめだと思います。これも単語と文法をしっかり押さえておくことで解けるようになります。内容説明は短いものだと30字程度、長いものだと100字程度で解答を要求されます。内容説明は解答の要素(解答の根拠)を盛り込むことが重要です。1要素あたり日本語で20~30字のことが多いので、100字の場合は3~5個の要素を盛り込まなければなりません。例えば100字の記述をする際に、3~5個の解答の根拠を本文からそのまま抜き出そうとすると間違いなく字数オーバーしてしまいます。そこで重要になってくるのが、要約力です。要約力は国語の対策でも詳しく話しますが、短期間で身に着けられるものではありません。長期的な目を持って身に着けることが大切です。記号問題は、本文の内容を問うものや本文中に当てはまる単語を選ぶ問題など、幅広く出題されます。本文の内容をしっかり理解できていれば解答できる問題が多いので、やはり単語と文法の知識が重要になってきます。

対策

1.単語帳と文法問題集

2.英文解釈

3.問題集or過去問

1.単語帳と文法問題集

まず初めに単語と文法をしっかり押さえることが重要です。単語帳はたくさんあると思いますが、一橋の英語は十分1冊で戦えます。1冊をやりこむことが大切です。私はターゲットを使用していましたが、受験期を通して100週以上やりました。たいていの受験生は単語のやりこみが足りないと思います。そういう受験生は単語の暗記よりも長文問題集をやりたがります。長文問題集を解いているときの方が勉強している実感があるからです。今一度完璧に覚えられているか確認してみて、できていないようであれば単語帳をメインの勉強としてやってください。文法はネクステージやビンテージなどの文法問題集をやり込むようにしましょう。解いていてわからないことがあればフォレストのような文法書を参照するようにしてください。

2.英文解釈

単語と文法の勉強がある程度仕上がった後は英文解釈の勉強に取り掛かりましょう。英文解釈というのは、いわば読むための英文法、を学ぶことができるので、文法問題集で身に着けた知識が長文の中でどう用いられているのか知ることができます。最初の数周は内容を理解することが大事ですが、ある程度理解できるようになったら例文を何回も音読するようにしましょう。日本語を介さず理解できるようになれば、新しい長文を読んだときに読解スピードが上がっていると実感できると思います。一橋の英文を読むのに役立つのはもちろん、和訳問題の対策にもなるので一石二鳥ですね。

3.問題集or過去問

単語、文法、英文解釈の勉強が終わったら問題集や過去問を用いてアウトプットしましょう。知識を身に着けたからと言って、簡単にアウトプットできるかといったらそんなことはありません。最初は読むのに苦労したり、なかなか問題が解けないかと思います。しかし、最初はみんなそうなので心配せずどんどんアウトプットの経験を積んでいきましょう。徐々に読むスピードは上がっていきますし、問題解答のプロセスもわかってきます。特に重要なのが過去問ですので、過去問は早めにやっておくようにしましょう。何年やっても解けない問題(例えば説明問題)があれば、そこだけ参考書で補うのもいいと思います。

大問3 文法問題

傾向

大問3では文法問題が出題されます。年度によって違いますが、主に整序問題と誤文訂正が問われます。難易度は標準~難レベルですが、難しい問題はみんな取れないと思うので、みんなができるところを落とさないことが重要になってきます。2020年度の試験では大問3がありませんでした。しかし、今後出てくる可能性もあるので対策はしといた方がいいと思います。

対策

1.文法問題集

2.過去問

3.整序問題、誤文訂正の問題集

1.文法問題集

長文の対策でも話したのですが、まずは文法問題集を1冊仕上げることが非常に大切です。文法問題を解く上での基本になりますのでしっかりやっておきましょう。

2.過去問

文法問題集をやり終えた後は過去問を数年分解いてみましょう。文法問題集をしっかり仕上げていればコンスタントに6割以上取れると思います。取れない方は1に戻って文法問題集をやり直すようにしましょう。

3.整序問題、誤文訂正の問題集

過去問である程度自分の実力が把握できたと思います。毎回8割以上取れる方は特段やらなくて大丈夫ですが、取れない方や心配な方は分野別問題集が売られているので対策するのがいいと思います。他の教科との兼ね合いもあるので2までは絶対ですが、3は時間的余裕がある場合にやるようにしましょう。

大問4 自由英作文

傾向

大問4は自由英作文です。3つ、写真やテーマが提示されるので、一つ選んでその様子や意見などを述べることが求められます。分量は100~120字程度です。他大ではあまり見ない形式ですので過去問演習が重要になってきます。

対策

1.構文を覚える

2.過去問

1.構文を覚える

自由英作文では自分の好きな表現を使って書くことができます。構文を少しでも覚えておけば、毎回同じ表現が使える可能性が高いです。逆に毎回違う表現を使ってしまうと、いつもより時間がかかってしまいますし、減点されてしまうかもしれません。したがって、自分の得意な構文を覚えておいて使えるようにしておいてください。ちなみに私は、It is 形容詞 to do 構文が好きでした(笑)。構文は構文集を買って覚えてもいいですし、文法書に載っている表現を覚えるのでも大丈夫です。50表現くらい覚えておけば十分です。

2.過去問

過去問演習はめちゃくちゃ大事です。傾向でも述べたのですが、他大であまり見られない形式だからです。構文を覚えたら、実際に過去問に取り掛かりましょう。過去問演習では構文のアウトプットも大事ですが、アイディアを即座に思いつくことも大事です。構文のアウトプットは英検などの自由英作文でもできますが、アイディアに関しては一橋の過去問を使って練習するしかありません。模範解答を見て、どう考えたのか、その考え方を盗むようにしましょう。

大問5 リスニング問題

傾向

大問5はリスニング問題です。主にディクテーション問題と記号問題が出題されます。問題文は3回読んでくれるので難易度はそこまで高くないとは思いますが、ディクテーションに関しては練習しないとできないので、対策が必要になってきます。

対策

1.シャドーイング

2.ディクテーション

1.シャドーイング

シャドーイングとは、音声に続いてすぐに同じことを発声する勉強方法です。題材は何でもいいのでまずはシャドーイングをお勧めします。最初は苦戦すると思いますが、確実にリスニング力は上がっていきます。あきらめずにトライしましょう。

2.ディクテーション

シャドーイングを一定期間こなせば、確かにリスニング力は向上します。しかし、声に出すのと書き取りは違うので、聞き取れても練習していないとなかなか書きとれません。一橋の過去問やシャドーイングで扱った音声など、これも何でもいいのでディクテーションの練習はしておきましょう。

数学

基本情報と傾向

一橋の数学は英語と同じく120分で、大問5問構成となっています。頻出分野は微積、場合の数・確率、整数、図形です。一橋の数学は難しいという印象を持たれがちですが、近年易化傾向にあります。頻出分野をしっかり対策して挑めば全然攻略できます。

対策

1.基礎学習

2.典型問題の解法暗記

3.頻出分野別対策

4.過去問

1.基礎学習

基礎学習は教科書レベルの習得のことを言います。学校や塾の授業をきちんと受けている人はこの段階をステップしてもらっても構いません。寝てたりしてさぼっていた人はYouTubeの映像授業を一通り見るなり、基礎学習はやるようにしてください。受験生でよく2のフェーズから勉強をスタートさせる人がいます。直接受験で問われるのは2からですが、基礎学習を飛ばしていると2での理解に詰まったり、スムーズに参考書を進めることができません。基礎学習の目的としては、数学の全体像を掴むことで2の勉強をテンポよく進めるためです。歴史でいう、流れの勉強のようなものです。繰り返しにはなりますが、さぼっていた人はやるのをお勧めします。

2.典型問題の解法暗記

数学は解法暗記がとても大事です。一橋で出るような応用問題っていうのは、典型問題の組み合わせで作られています。したがって、典型問題をしっかりと押さえておくことは一橋の数学を攻略する上でめちゃくちゃ大切です。典型問題が学べる参考書としては黄チャートや青チャートが有名だと思います。こういった典型問題が載っている参考書には例題のほかに練習問題が載っている場合が多いですが、例題だけで十分です。例題を極めるようにしてください。経験上、このフェーズが一番時間がかかって大変だろうと思います。たしかに大変ですが、ここをきちんとやったのとやらないのとでは、後々大きな差が出てしまいます。応用問題をやらなければと焦る気持ちはわかりますが、一歩踏みとどまって、応用問題へと立ち向かう武器をできるだけたくさん装備してから挑戦するようにしましょう。

3.頻出分野別対策

一橋数学の頻出分野は微積、場合の数・確率、整数、図形問題です。これらの分野は毎年のように出るので、典型問題の暗記が終わってから追加でやっておくと心強いです。おすすめは文系数学の良問プラチカです。難関大の問題ばかり載っているので最初は歯が立たないと思いますが、一問あたりに時間をかけてじっくり解くようにしてください。ここで意識すべきことは、覚えた解法が使えないか考えることです。そうすることで、この参考書を終える頃には、覚えた解法が使える知識になっていることでしょう。注意事項なんですが、頻出分野以外はやらないでください。出るかわからない分野に時間をかけるよりも、頻出分野をより掘り下げるか、他の教科をやった方がいいと思います。また受験まで時間がない人は過去問からやるようにしましょう。

4.過去問

3まで順番に終えたら過去問をやってみましょう。本番まで時間的猶予がある場合は、一問あたりに時間をかけて解くのをお勧めします。場合の数・確率、整数は特に時間をかければ解ける問題が多いです。本番でもトライ&エラーの泥臭さが大事ですので、時間をかけてやってみてください。本番に近づいたらやっていない年度や模試を使って時間配分を考えながら解くようにしましょう。

国語

基本情報

一橋の国語は100分で、大問3問構成です。大問別に、大問1では評論文、大問2では文語文(年度によっては現・古漢融合文、古文、漢文)、大問3では要約が出題されます。大問1、2では記述がメインで、20~50字程度で要求される問題が多いです。要約については200字で要約させる問題が出題されます。このように大問別に出題形式が違うので、それぞれ傾向と対策を見ていきましょう。

大問1

傾向

分量は毎年短い印象です。しかし、ほとんどが傍線部の内容説明などの記述問題です。20~50字で答えさせる問題が多いので、要素選択を間違えると全く点数がもらえないということで、結構シビアだと思います。ですので、しっかりとした対策が必要なります。また、漢字や語彙の問題も出ますので、ここの対策も必要です。

対策

1.漢字、語彙の暗記

2.解き方の勉強

3.問題集or過去問

1.漢字、語彙の暗記

傾向でも話した通り、一橋の国語には漢字や語彙問題が出題されます。ここは落とせないところです。また読むのにも漢字、語彙の知識は重要です。したがって、まずは漢字と語彙の勉強から始めましょう。それぞれ一冊ずつで十分です。漢字と語彙が一冊になった参考書もあると思いますが、それでもいいですので、自分に合ったものを使うようにしてください。漢字のやり方に関しては、1回目全部やって、2周目以降は間違えたところをやるようにしてください。できるようになってからも定期的に見直すようにしましょう。語彙に関しては、英単語帳のように、とにかく意味をつかむまで周回してください。これも長期的に見直しができるといいですね。

2.解き方の勉強

漢字、語彙の暗記が落ち着いたら、現代文の解き方を学びましょう。現代文の記述問題は自己流に解答しても点数はもらえません。解き方を学ぶことで初めて点数のもらえる解答を作成できるようになります。数学で例えるなら、解き方の勉強は公式のようなものだと思います。数学でも公式がわからなかったら正解できませんよね。それは国語でも同様です。私も現代文が苦手で全然点数がとれていなかったのですが、解き方を学んでからは安定した点数がとれるようになったのでしっかり勉強しておきましょう。

3.問題集or過去問

解き方を学ぶことができたら、次は実際にその知識を使ってみましょう。最初は時間をかけて解いていいので、根拠を持って解答するようにしましょう。間違えたところは、解答をしっかり読んで、なぜその根拠が必要だったのか理解することが大事です。だんだんと解答の精度を高められるように、「解く→解答を読み込む」の作業を繰り返しましょう。添削を受けられるなら受けるのをお勧めします。

大問2

傾向

大問2は文語文が出題されます。年度によって違いますが、現・古漢融合文、古文、漢文が出題されます。ここの大問は現代文ではなく、古文or漢文を解くつもりで勉強するといいでしょう。

対策

1.古文・漢文の勉強をする

2.過去問

1.古文・漢文の勉強をする

傾向でも書いたんですが、ここの大問は古文・漢文を解くつもりで勉強する必要があります。というのも、本文が古文・漢文の知識がないと読めない文章になっているからです。他大でもあまり出ない形式というのもあって対策が一般化されていません。したがって、普通に古文・漢文の勉強をすることが一番の対策だと思います。共通テストレベルでいいので、コンスタントに8割取れる実力を身に着けておけば十分でしょう。

2.過去問

共通テストの古文・漢文が8割以上取れるようになったら過去問を解いてみましょう。和訳の問題が出される年もあるので、基本的なところは解答できるようにしましょう。個人的にこの大問は対策がしにくく、難易度も高めなので、大問1、3で稼ぐような勉強方法をお勧めします。したがって、共通テストの古文・漢文と大問2の過去問ができればこの大問の対策としては十分だと思います。

大問3 

傾向

大問3は要約問題です。字数は200字です。比較的長めの文章が出題されるのでまとめるべきことを抽出する技術が必要になってきます。

対策

1.短い文での要約練習

2.長い文章での要約or過去問

1.短い文での要約練習

要約の対策をしようといきなり長い文章の要約から始めようと思うかもしれませんが、まずは短い文章を要約することから始めるのをお勧めします。もちろん要約力も付きますし、何より挫折しづらいと思います。また、短い文章だからといって簡単なわけではありません。きちんと要約に入れるべきことを取捨選択する能力が高度に求められます。短い文章でも要約できないのに、長い文章での要約はもちろんできるはずがありません。したがって、短い文章から始めましょう。私はキーワード読解という参考書を使っていました。短文要約がたくさん載っているので是非見てみてください。

2.長い文章での要約or過去問

短い文章で要約の練習をした後は、長い文章で要約の練習を始めましょう。もちろん過去問でも構いません。最初は1の効果は実感しづらいと思いますので次のことを意識してみてください。

要約で必要な要素を箇条書きで抜き出す→うまくつなぎ合わせて文章として組み立てる

長い文章での要約が難しいと感じる、もしくは時間がかかるという人はいきなり文章を書き始めます。要約で必要な要素を書きながら考えるのです。それでは時間がかかるし、必要なことをすべて書ききれませんよね。したがって、まずは必要な要素を箇条書きで書いてみましょう。後は自然につなげるだけです。この必要な要素を抜き出す練習が1での短文要約で鍛えられています。長文要約でこのことを意識して取り組みましょう。

今回は一橋の英数国の傾向と対策について話しました。参考にできることは是非参考にしてみてください。一橋は確かに難しいですが、対策すれば誰でもチャンスはあると思います。あきらめずに頑張ってください!

ここまで読んでくださりありがとうございました。篠原塾長の無料電話相談も受けてみてください♪

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