大学で留学したい!

こんにちは、篠原塾の塾長ブログでライターをしている有本です!

今回は、大学在学中の海外留学に興味がある人に向けてお話ししたいと思います。

その中でも特に大学における留学支援制度をご紹介します。

僕自身は、グローバルな舞台を活動領域とするような学問を学ぶ学部に在籍しているので、周りで留学している人も多く、大学の中でも留学がものすごく近い距離にあって、情報も様々に得ることができます。僕自身もコロナ禍に直面しなければ留学にいっていたひとりなので、そういった観点からみなさんに情報を提供できればと思います。

留学の種類

具体的な制度に入る前に、そもそも留学とはどんなものでどういう形があるのかを確認しておきましょう。

留学はまず大きく二つに分けて「語学留学」と「正規留学」があると考えてください。このうち、「語学留学」が皆さんの一般的に想像する留学の形だと思います。「語学留学」の定義は、留学の目的が「語学力の向上」に焦点の当たっているものというものです。そして、「正規留学」というのは、語学力ももちろん向上することは視野に、一番の目的が大学生或いは一人の研究者として知識や経験を得ることにあるものです。これを一般的な指標に当てはめると、海外の大学での単位の取得がメインだと考えてよいと思います。

そして、多くの場合大学や教育機関、民間企業、政府が支援してくれるのは「正規留学」の方です。なぜなら「語学留学」という区分はあくまでも「海外で語学力を磨きたい」という個人の希望を達成するための私的な活動と見なされる傾向が多いためです。「正規留学」も私的な活動ではあるものの大学という教育機関でその実績が認められる活動をしているため、単純化するとその活動に「箔がつく」ということです。

したがって、公的な機関で支援制度があるものは基本的に「正規留学」だと考えましょう。もちろん純粋なものばかりではなく、表向きは「正規留学」とし、本来の主眼は「バカンス」ということも往々にして存在します。僕個人としてはそれが決して悪いことではないと思います。なぜなら、積極的な海外生活によって得られる発見がその人の人間性を多様で分厚いものとし、そういう人が社会で活躍することが日本やその他のものに貢献するからです。とはいえ、そのような曖昧なものを公的な機関が支援する難しさがあり、「正規留学」の場合にその活動が奨励されることが多いのです。

このように、「語学留学」と「正規留学」について確認したところで、詳しくその中身の種類についてもここで確認しておきましょう。

語学留学」の内訳としては、留学エージェント(旅行代理店と同じような立ち位置)と呼ばれる民間の留学サポート機関を使って行うものや、海外の大学に個人的に申し込みをして大学生として海外で過ごすというもの、ワーキングホリデーもそのうちに含まれるかと思います。先ほど記述した通り、「語学留学」は私的な活動なので、名前が違うだけで、海外旅行をイメージするとわかりやすいと思います。その際に何が問題になるかというと、3か月以上の滞在許可や国によっては渡航許可(VISAなど)をどのようにして得るのかということです。目的がない怪しい人を国は迎え入れることは難しいため留学が目的であれ、どのような形で当該国において活動するのかを示さねばなりません。その際に留学エージェントはそういった少し面倒な手続きをサポートしてくれたり、海外滞在中に問題が起こった際にも手助けもしてくれるというものです。大学生として(長期)滞在するというのも滞在形態としての一種の証明です。したがって、「語学留学」は多様であるため、旅行のように他にもいろいろと調べて自分だけの理想の計画を作ると良いでしょう。

次は「正規留学」の種類についてです。これに関しては、具体的な内容は多様であるにせよ、形態は主に「交換留学」と「認定留学」の二つだと思います。

「交換留学」は、提携校同士の大学間で学生の交換をして留学を活性化、大学の多様性をもたらすものです。個人としては、自分の通う大学と提携している海外大学に留学できるということです。この場合が数ある留学制度のなかで最も支援の手厚いものだと考えてよいでしょう。公的機関の提供する支援制度も「交換留学」のみを対象とするものも数多くあります。大学の基金などの支援を受ける際は「交換留学」のみであるか「交換留学」がかなりの優先権を得ることがほとんどです。

それに対して「認定留学」というのは、「語学留学」に似たような形で自ら留学計画を設計して海外の大学に留学するものです。その際に日本で在籍している大学にその計画を提出することでその活動が大学から認められることによって、「ただ海外の大学に遊びに行く」のではなく「勉学の延長線」として留学することができるということです。この形態を主に大学の中では「私費留学」と呼びます。その名の通り、自ら資金を調達・工面して「大学の認定」を受けつつ私的な留学活動を行うものです。もちろん、「認定」されているので公的機関からも多くの支援を受けることが可能です。

また、少しこの種の留学からはそれるかもしれませんが、必ずしもどこか海外の大学で留学したと望んでいるわけではない方にとっては、ボランティア活動というのも一つの方法として、少なくとも僕の周りでは、確立しています。国内或いは海外の機関で日本人や外国人のボランティアを求めているところでボランティア活動を通して海外での生活を送るというものです。この場合はワーキングホリデーと少し違って大学からの認定も下りるのではないかと思います。

また同じような形で、海外インターンシップという形式で海外生活を送ることもできます。これは海外の企業に直接あるいは、日本企業が海外拠点としてオフィスを構えているところにインターン生として働くというものです。これは流石にあまり聞かない例ですが、選択肢の一つとして持っておくと良いでしょう。

今回は、「大学で」の留学を取り扱っているため詳しくは書きませんが、他にも海外の大学に直接留学するタイプのものもあります。これは一般的な在学中の「留学」というよりは海外の大学への「進学」に当たると思います。もちろん、この場合にも支援制度は存在するので調べてみましょう。

留学支援制度

ここまでで留学における種類やその名称が明確になったところで、主な留学支援制度と見落としがちだけれども確認しておくべき制度について紹介します。

まず、ここまでは主に長期の留学をある程度前提にお話ししてきましたが、(「短期留学」は公的な場や就職活動などにおいて「留学」と見なされることは少ない)ここで少し短期のものについても触れておきましょう。

短期のものについては、大学が提供しているものが多いかと思います。よくあるサマーコースなどといったものですね。これらのメリットとしては留学に興味がある人がお試しとしてその体験を行うことができること、ある国・地域に留学を計画している人がその国の実情について経験しておくことができること、海外旅行の延長戦で旅行よりももう少しアカデミックな形で有意義な体験ができること、など色々とあります。留学したい人は金銭的な余裕があれば一度この類のものに参加してみると多くの発見があるでしょう。ただこの場合、ほとんど支援制度などは少ないと思うので、提供されている値段をそのまま支払う必要があるでしょう。つまりは、「留学商品」といったところでしょうか。

次に、大学における留学支援制度についてですが、これは正直いって通っている大学がどれほど留学の後押しに力をいれているか、とその大学における留学に対する雰囲気や活動に大きく左右されるところがあるでしょう。

というのも、支援制度は日本の中だけでも多種多様に山ほど存在し、その情報をどれだけ集められるかが重要です。留学が活発な大学では、留学の情報が日常的にふと耳にしたり、学生のなかから留学説明会が催されたりと情報得る手段も豊富ですが、僕自身こういった大学に所属しているため、他の大学の実情に精通しているわけではないので正確性にかけるかもしれませんが、大学によって留学の身近さはまちまちだと思います。僕の大学では、留学希望者用のパンフレットが大学ホームページに掲載されており、かなり長く提携校一覧や大学を通じて申し込みのできる奨学金の一覧が載っています。

そのなかでもやはり、「交換留学」制度はどの大学も比較的共通して存在する制度だと思うのでチェックしましょう。交換留学の場合は面倒な書類の申請手順などを大学側がある程度管理してくれるので、一般的な(学費・生活費等の)奨学金の申請と同じような形で、指定されたものを期日までに提出して、時には選抜ように面接などが課されて「留学生」として決定に至ります。そうして、晴れて交換留学生としての資格が得られれば、大学が提供する留学奨学金や支援制度に申請しましょう。(交換留学の申請と同時並行で行うものもあるので注意!)

その他には、おなじみであろう日本学生支援機構の留学ver.の「奨学金」や「トビタテ!留学JAPAN」という官学協働の留学支援制度が有名かと思います。また、民間企業も多く留学支援をしているので、たくさん情報を集める必要があります。日本経済団体連合会(経団連)のものは狭き門ではありますが、奨学生となればかなり手厚い支援が受けられ、この場合かなり就職活動に有利になるかと思います。

そして見落としがちなのが、受け入れ国における留学生支援制度、つまりは「留学に優秀な人が来てくれたらお金を出して支援するよ」といったものも存在します。これは先進工業国の一部に存在する制度かと思うので数は多くないですが、現地の言語やもしくは英語で調べると日本では考えられないような支援を受けることのできる場合もあります。海外では一般的に奨学金というと、学業の支援のために生活や研究にかかるお金を給付するというのが一般的です。というより、よく言われますが、日本における「奨学金」という言葉の使われ方が異質で本来「教育ローン」と呼ばれるべきものがおおいです。なので、海外で奨学生となった場合は貸与型など存在しないと考えてよいでしょう。また、受け入れ国の支援だけでなく、受け入れ大学における留学生支援についても必ず見落とさないようにしましょう。

以上をまとめると、

支援を受ける留学は、学業メインの「正規留学」

まずは「交換留学」の制度をチェック

有名な支援制度を軸に「支援制度」「奨学金」についての情報収集

がポイントかと思います。

それに加えて、

日本では、日本社会への還元が主眼

→それ故に、支援制度が手厚い制度は往々にして色々とその他の活動への参加義務が発生する。

海外は主に、留学生の奨励が主眼→ただお金を与えて支援

注意しておきたいのは、計画性と能力が高いレベルで求めれられることが多いことです。

以上が主に留学支援の制度についての、俯瞰的な情報となります。

あと少しだけ、留学にあたっての重要な心構えを伝えておきたいと思います。

留学において大事なのは、計画性と情報です。そのためには、まず自分自身に問いかけて、なぜ留学をしたいのかや、留学を通して何を得たいのかをできるだけ具体的に考えてそれを基に行動することです。もちろん、その理由がなんとなく海外で生活してみたいからというのでも構わないのです。ただ、その場合は海外旅行と変わりませんから、奨学金も含めて誰かを説得しないといけない場合は、そこにちゃんと自分自身で決めた目標を定めましょう。そして、公的な機関を説得するためには何度か書いた通り、社会還元に関することであるのが重要です。どうすれば、自分の活動が社会に利益をもたらしうるのかを色々と想像して考えましょう。

結局は自分次第です。このコロナ禍の状況においても、どうしても留学したい人は、表向きで大学に色々と他の理由をつけて「休学」しつつ、裏でこっそりと海外に渡航して留学生活を送っている人が少なくはなく存在すると、個人的な伝手で耳にしました。もちろんここで皆さんにそのような偽りをすることをもちろん奨励しませんが、そのように自分がどうしたいのかをしっかり考えて留学をすると、皆さんの経験が実り多きものとなるでしょう。

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