こんにちは、篠原塾塾長・篠原です!
今回は英語検定(準1級)対策について、話したいと思います。
まず、告白しないといけないことが。
ドヤ顔で合格体験記を書いているシノハラですが……、一度英検落ちてます(テヘ)。
大学1年生の時に、英語検定準一級に無事不合格でした。
当時の配点で、あと2点で落ちた記憶があります。
以後、彼女ができたり、大学卒業したり、就職したり、脱サラして起業したり、彼女に振られたり、長野に引っ越して、神戸に引っ越して、大阪引っ越して……
もちろん塾長として、受験英語は触れてましたが、英検対策は何もしてきませんでした。
で、2020年の11月から英語の勉強を再開し、2021年1月の試験で一次試験に合格しました。
自慢じゃないけど、70%で受かる試験で85%とってるので、まぁまぁ余裕の合格です。自慢じゃないけど(ドヤ顔)。
しかも、塾長としては12月や1月は繁忙期ど真ん中。
篠原塾の生徒200人ぐらいいるんですが、うち半分の100人ぐらいが受験生です。
共通テストの結果を出させたり、共通テストの結果を見て相談にのったり、本業がガンガン忙しい時期に英検がありました。
何が言いたいかと言うと、片手間で対策をせざるを得ない状況だったと言うことです。
自慢じゃないけど、自慢しても良いよね?(笑)
さて、ではどうやって英検対策をしたか、紹介します。
前提となる受験勉強
まず、英検はリーディング・リスニング・ライティング、全部できないと受からない!
それぞれ、キッチリ70%以上獲るつもりでいましょう。
というのも、合計で70%取らないといけないんですが、英検準一級のリスニングは85%が限界です。
リーディングも、90%が限界かなと。
ライティングは日本人なら文法ミスとかは当然ありますので、ライティングも85%が限界でしょう。
要するに「リスニングをリーディングで挽回!」というのはまず無理だということです。
リスニングで、85%とったとしても(いや、85%って相当ムズイからね?)、リーディングで55%しか獲れなかった場合、挽回できるかどうかギリのラインです。
シノハラの点数が
リーディング:41問中、36問正解
リスニング:29問中、24問正解
で、実際のCSEスコアが
リーディング:650点
リスニング:651点
でした。
ちなみに676点が英検1級合格のCSEスコアです。
ここから分かるように、リスニングやリーディングで85%というと、
「もうちょっとで1級合格するよ、キミ!」
ってぐらいのスコアです。このぐらい点をとって、やっと他の苦手を挽回できるかどうかレベル……
てことは、相当点を取らないと、他の分野の挽回はできない!
そして、得意分野でその点がとれるなら、苦手分野をがんばらんかい!(笑)
なので、全部満遍なく取りに行った方が、合格は近いかなと。
・リーディング対策
リーディングは
大問1:語彙問題25問
大問2:長文空欄補充6問
大問3:長文問題10問
です。
まず、断言します。
リーディングの点数は、大問1でどれだけとれるかで決まります。
そして、大問1はフツーに英語の勉強をしたのでは点数とれません!
理由をお話しします。
大問2と大問3の長文問題は、正直、大学受験なりなんなりの英語長文に慣れていれば、そつなく点数がとれます。
予想問題や過去問を気がすむまでやれば、まぁ苦戦しません。大学でいうなら、マーチ以上、早慶未満ぐらいの印象です。
一方で、大問1はめちゃくちゃ難しい!普通の英語学習では見ない単語がワンサカ出ます。大学でいうなら、東大合格者以上の英単語力が必要。
しかも、問題も25問。リーディングの6割以上の問題は、大問1です。
なので、基本的に英語検定準一級のリーディングの勉強は、大問1の語彙問題対策に費やされることになります。
ただ、いろいろ演習していると、なんとなく英検が好きな単語がバレてくるので、それを優先的に覚えましょう。
・リスニング対策
リーディングは
大問1:会話文のリスニング12問
大問2:講義形式英文のリスニング6題×2問
大問3:状況を把握して聞くリスニング5問
です。
リスニング対策の前に、英検準一のリスニング問題の話を。
リスニングは全部1回読みです。2回読んでくれません。
そして、読む文章も、まぁまぁ長い。長くて200語ぐらいです。試験時間も90分リーディングとライティングをやった後に、シンドイなと思いながらリスニングを30分やることになります。
そして、そんな状況でやるリスニングですが…
攻略ポイント!
リーディングの試験時間内に、リスニングの選択肢を全部読んでおきましょう!!
理由として、「リスニングの問題を聞きながら、選択肢の英文を読む」なんて器用な芸当は無理だからです。これをやると点数ガタ落ちします。
必然的に、「英文を聞いたぞ。さ、英文を聞いたぞ!選択肢を吟味しよう!」といった解き方をせざるを得ません。
そして、チンタラしていたら「選択肢を吟味しよう!」タイムに次の問題の英文が始まってしまいます。「ナンバー、ファイブ!」「え、ちょ、まだ解けてない!」みたいな…。
なので、選択肢は全部あらかじめ読んでおいて、事前に「あー、こういう問題がくるのね」ということを把握しておいた方がいいです。選択肢からだけでも分かることはたくさんあります。
特に、固有名詞の聞き取りが苦手だったので、固有名詞が選択肢にあったら必ずチェックをつけて、ローマ字読みで発音を書いていました。(で、だいたいそれがイタリア人とかフランスの地名とかで、ローマ字読みが通用せずに腹立つっていう……(笑))
あとはひたすら、予想問題解いて、間違えて、予想問題解いて…の日々です。
「ディクテーションが効果的だよ」という話をよく聞きますし、英検1級対策ではそれをやってみようと思うのですが、準1ではしなかったです。音読も、生徒にはやれと言っていますが、俺はやらなかった(笑)。解いて、聞き取れなかった英文を確認して、また解いて…の繰り返しだけです。
・ライティング対策
実は、ライティング対策はこれといってやっていません。
ほとんど大学受験の時の「昔取った杵柄」で勝負した感じです。
もちろん、一般的な「定型文を作って、丸暗記して、ベタで書く」という対策はやりました。
一応、これが俺の定型文です。
Some people believe that SV, while others do not. I agree(/disagree)with the opinion that SV for the following 2 reasons.
First of all, ~~
What is more,~~
In conclusion, for the reasons I mentioned above, I (don’t)think that SV.
あ、間違っていても責任とか一切取らないから、用法用量をまもって正しくお使いください(笑)
で、ある程度、よく聞かれるトピックに対しても、英作文の教材をみて、準備して、対策して、英文を覚えて…というのをやりました。ええ、やりましたとも。
ところが!準備したトピックが出なかった!!!!
テーマが「ベジタリアンは増えると思う?」っていうテーマ!
しかも、俺個人としてはベジタリアン反対派なのに、与えられた4つのフレーズは「賛成派で書いてね♡」と言わんばかりの作為的なフレーズ。
多分、いや、ほぼ間違いなく、英検の問題製作者は政治的にはリベラルですね。過去問の傾向的にも。一方のシノハラは、どちらかというと右翼で日本大好きなので、馬が合わない……。
でも、ここで英検に媚びて「ベジタリアン、いいよね!」ってのもイヤだったし、英検の試験の夜にご褒美で外食して肉をがっつく予定もあったので、無理矢理ベジタリアン反対派で書きました。まあ、その結果、リーディングやリスニングよりも、ライティングの点が低いんですが……(笑)
あと、やっぱり独学で、添削がない環境ってのもつらいところでした。
逆に言えば、添削がなくて、問題の運も悪くて、出題者の意図に意図的に反しても、合格点が取れるぐらい、採点は甘いということです。
・FQA
最後に、俺が受けた時に疑問だったことを書きたいと思います。
得点調整はあるの?
これは、間違いなくYesです。リーディング88%はリスニング83%の正答率だったのに、スコアは同じ650点ぐらいになりました。おそらく、試験の平均点とかを考えて、統計的に処理していると思う。
配点は全問同じ?
これは微妙。つまり、リーディング大問1の1問正解と、リーディング大問3の1問正解が、同じ点数の扱いかはグレーです。語彙を知っていることと、長文読解できることを比べたら、俺は長文読解できる方がエライと思うのですが、英検運営サイドがどう思っているかはナゾ。
試験会場の雰囲気は?
俺は近所の高校で受験だったのですが、大体準1級を受けるのは社会人・大学生っぽい人たちだったように思います。もちろん、全員他人だったので、静かな落ち着いた印象でした。
ただ、新型コロナウイルス対策で、受付で体温チェックをしたかどうかの証明書を提出する必要がありました。当然、長蛇の列があり、外とはいえ「密」な状況でした。英検準1は本人確認もしっかりしており、写真と免許と受験票の確認がありました。結果、試験開始1時間前には到着していたのに、机に着席できたのは試験開始20分前ぐらい。慌ててトイレに行きました。
ちなみに、リーディングの時間は窓を一部開放。1月っすよ。寒い。まあ、俺は窓から離れていたので大丈夫だったけど、あれ、窓の近くの人はツラかっただろうなあ。
リスニングの時間は、外の音が入らないように窓は閉まっていました。
ちなみに、運営サイドもちょっとユニークで、俺の試験会場の試験官はシャツがだらしなく出ていました。顔も、「徹夜明けでエナドリ飲んで来ました」みたいな疲労感がありありと出た顔。この人、前夜なにかあったのかな……
使った参考書は?
アマゾンや本屋に売っている「英検準1」の教材は、全部買って、全部やりました。
正確には、『英検準1級 総合対策教本』だけはやらなかった。値段のわりに問題数が少ないので。でも、他は全部やりました。あ、あと語彙の問題集も1冊やらなかった。時間がなくて。でも、他は全部やったと思う。15冊ぐらいやったので。
過去問も新傾向になった2016年から、公式ホームページに載ってる最新問題3回分まで、やりました。
これだけ解くと、もう、なんというか「飽きている」状態ですよね。試験会場でも、緊張というよりも「あー、もう英検対策やらなくていい。ラスト1回、がんばろうか。」という感覚。
英検準1級の一次試験、合格して良かったことは?
シノハラが英検を受験した理由は、塾長としてハクをつけるためでした。そして、その目標は十分に達成できたと思います。
もし、俺が就活をするとして、英検準1級は書くに値する資格だと思う。まだ一次試験しか受かってないから、今の段階では中途半端だけど……。
ただ、仕事でバンバン使えるか、ガイジンと丁々発止の議論ができるか、と言われたら、出来ないです。これはこれで、また新たに勉強しないといけない。
英語力をつける、と考えた時に、何を目標に英語力をつけるかは考えておかないといけません。
俺は、受験英語さえできれば問題ありません。それが俺の仕事だから。逆に、ガイジンとどんどん話す仕事なら、英検は要りません。多分TOEICの方が使うでしょうし、TOEICも役に立たないかもしれません。仕事や目的に合わせた英語の勉強をしましょう。
英検準1合格に必要な勉強時間は?
現状の英語力にもよります。高校生は無料電話相談をしているので、申し込んでください。
その上で、英検2級からの勉強で考えると、500時間は必要かなと思います。
俺は英検2級に、たしか高校2年生の時に合格しました。そこから、大学受験勉強や浪人生生活、さらにその後の勉強を考えると……うーん500時間は必要かなと。1日1時間勉強を1年半ぐらいでしょうか。
俺は、この3か月で、週10~20時間ぐらいの勉強でした。なので合計100時間~200時間程度だと思います。社会人だと、この勉強時間が限界かなと。
最後に…
英語検定の準1級対策について、二次試験対策記事も受かったら書くので、合格を祈っていてください!(笑)